7/2 広瀬祭り










1、『ごめんねの代わりに』


 真希「ねえ……ちょっといい?」
 留美「えっ? ……あたし?」
 真希「う、うん……。えっと、その、あのね……」
 留美「? なに?」
 真希「今度……クッキーの作り方、教えてくれない?」

 (留美、一瞬驚いた後にっこり笑って)

 留美「ええ、いいわよ。一緒に作りましょ、あたしで良ければ」






2、『お気に入りの型』


 真希「でもクマはどうかと思うわよ、やっぱり」
 留美「うっ……」






3、『仲直りの証に』


 真希「七瀬さん。次はどうするの?」
 留美「えーと、あとは冷えるのを待って……」

 (突然口ごもる留美)

 真希「七瀬さん? どうかした?」
 留美「すとっぷ。その『七瀬さん』っていうの、やめましょ」
 真希「え?」
 留美「留美でいいから、あたしのことは」
 真希「え、あ、う、うん……」
 留美「その代わり、あたしも真希って呼ぶわね。いいでしょ?」
 真希「……わかったわ、留美」






4、『お気に入りなんだってば』


 真希「それはそれとして、やっぱりクマはどうかと……」
 留美「だからわかったってば!」






5、『好きですの代わりに』


 真希「お、折原くん! これっ!」
 浩平「クッキー? これを、おれに?」
 真希「う、うん! 良かったら、その、食べてほしいな……」
 浩平「ああ、いや、うん。ありがたく頂くな」

 (2月14日の出来事)






6、『裏切りの証に』

 留美「真希! アンタねぇ!」
 真希「ごめんなさい、留美。背に腹は変えられないの。もといバカとハサミは使いよう」
 留美「誰がバカですってぇ!?」
 真希「オホホホホ♪ 折原くんは渡さないわよ〜♪」
 留美「待ちなさいっ! こらぁ!」






7、『待ちに待ったるホワイトデー』


 留美「折原ぁ!?」
 浩平「なんだ? 木刀じゃ不満か?」
 留美「バレンタインデーのお返しに木刀貰って満足するアホがどこの世界に存在するのよっ!」
 浩平「贅沢言うな。広瀬なんて画鋲の詰め合わせだぞ?」
 留美「いっぺん死んでこい!」






8、『1番お金のかからないお返し』


 真希「待って留美」
 留美「何よ、真紀。邪魔するなら貴方も……」
 真希「落ち着いて。3回深呼吸してからゆっくりと後ろを見て」
 留美「後ろ?」

 (振り向いた先には至福の表情の瑞佳)

 瑞佳「こ〜へ〜♪」
 真希「折原くんと付き合うには少なくともあれくらいじゃなきゃダメなのよ」
 留美「……なるほどね」

 (瑞佳の手には牛乳パックが1個)






9、『ちなみに』


 浩平「ちなみに去年はコーヒー牛乳だったぞ」
 真希「不憫ね……」






10、『広瀬はざるそばが嫌いです』


 広瀬「麺類なんて邪道よ! あんなの人間の食べ物じゃないわっ!」
 七瀬「キムチラーメンをバカにする気っ!?」






11、『いじめっ子だもん』


 真希「うーん、他に何処に仕掛けようかしら?」
 浩平「ん? 画鋲か?」
 真希「そうよ、どこに仕掛ければ効果的かしら?」
 浩平「基本はトゥーシューズだな」
 真希「! 基本を忘れてたわ!」
 浩平「今時誰も履いてないけどな……そんなもの。おーおー、もう見えなくなってら」






12、『かまってほしくて』


 留美「あんたねぇ! いつまで続ける気なのよ!」
 真希「さぁ? いつまでかしら?」
 留美「はぁ……もういいわ。これ以上付き合ってられないわよ!」
 真希「え? ええ?」
 留美「じゃあね」
 真希「待って! それだけはやめて! お願いだから!」
 留美「何であんたのほうが泣いてるのよ!」






13、『嫌よ嫌よも』


 留美「どうしていつも画鋲なんてしかけるのよ!」
 真希「……」
 留美「答えなさいよ!」
 真希「え、えっと……」
 留美「(な、なんでもじもじしてるの!? しかも顔が赤いのは気のせい!? 気のせいだといって!)」






14、『小学生レベルですから』


 留美「はぁっ……」
 浩平「どうしたんだ? 痔か?」
 留美「死んできなさい!」
 浩平「ぐっ! ボディか!」

 真希「……折原君、うらやましい」
 瑞佳「広瀬さん、何か間違ってると思うよ。うん」






15、『惹かれあうものたち』


 真希「うーん、何かいいことないかしら」
 真琴「あぅーイタズラが成功しないよー」
 真希「……」
 真琴「あぅー」
 真希「(何かあの子から似たようなエナジーを感じるのは気のせいかしら?)」






16、『受け継がれる業』
 真希「ここはこうして……」
 真琴「ふむふむ」
 真希「OK?」
 真琴「OKよぉ! 完璧!」
 真希「ふっふっふっ、私に不可能はなくてよ!」

 祐一「ぐぁあああああああ! 何故に靴に画鋲が!」






17、『裁くのは人の手で』


 祐一「さて……どっちが主犯だ? ああ?」
 真希「真琴ちゃんです」(即答)
 真琴「あぅー真希よぉ!」(即答)
 祐一「ほぉお〜」
 真希「真琴ちゃん! 私に罪を擦り付ける気ね!」
 真琴「真希が提案したんじゃないのよぉ!」
 真希「うだうだうだうだ」
 真琴「ぎゃあぎゃあぎゃあ」

 祐一「取りあえず両成敗」
 二人「あぅー!?」






18、『ネタバレ』


 真希「いい? とにかく画鋲よ。構って欲しかったら画鋲をしかけるの」
 観鈴「はいっ!」
 真希「悪戯とは画鋲に始まり画鋲に終わる。これが定説」
 観鈴「わかりましたっ!」
 真希「ちょっと怒られたからって負けちゃダメよ! 貴方も頑張ってね!」
 観鈴「頑張りますっ!」

 晴子「何やコレ?」
 住人「ああ、俺の靴にも入ってた」






19、『任命だよ!」


 真希「ふふふ、この学校でもここに画鋲を」
 佳乃「?」
 真希「はっ! 見られた!」
 佳乃「ああ! 画鋲仕掛け人一号さんだね! お友達になろうよぉ!」
 真希「え! えええ!?」
 佳乃「お友達だね!」
 真希「な、何? 私がおかしいの? この子がおかしいの? どっちなの?」






20、『任命だよ! 続』


 佳乃「じゃあ、いじめっ子一号さんの方がいいかな?」
 真希「だから、そういう問題じゃ……」
 佳乃「うーん、それとも不審者一号さん?」
 真希「いや、だから……」
 佳乃「あ! 転校生一号さんでいいや!」
 真希「初めっからそうしなさいよ!」






21、『布教中』


 (広瀬、画鋲を手に)
 真希「ね、あなたもやってみない?」
 繭 「みゅ?」
 七瀬「繭に変なこと教えるなぁ!」






22、『布教chu』


 真希 「どうかしら? きっとあなたなら使いこなせると思うのよ」
 ポテト「ぴこ?」






23、『ライバル意識』


 聖 「……何か用かね?」
 真希「いーえ、別に」

 (メスをまじまじと見つめる真希)






24、『先立つもの』


 真希「はぁ……」
 瑞佳「どうしたの? 溜め息なんてついて?」
 真希「あ、長森さん。ちょっと、お金がなくて……」
 瑞佳「え? お弁当なのに、そんなに何に使ってるの?」
 真希「えっと、取りあえず椅子に仕掛ける画鋲が一日10個でしょ? それに、練習用に一日50個は使うから……」
 瑞佳「も、もうちょっと有意義なことに使おうよ……」






25、『あるっていうの? その1』


 真希「これ以上に有意義なことが他にあるっていうの!」
 茜 「あるでしょう? 蜂蜜練乳ワッフルが」






26、『あるっていうの? その2』


 浩平「そうだなぁ……やっぱり睡眠時間だな」
 真希「そればっかしね……」
 浩平「いや、まだあるぞ!」
 真希「何かしら?」
 浩平「対長森専用トラップの作り方の研究とか……」
 真希「長森さん、苦労してるのね」
 瑞佳「いつものことだから、別にいいよ」






27、『あるっていうの? その2,5』


 七瀬「罠をしかけるのはあんたも一緒じゃない」
 広瀬「私は誰にも迷惑かけてないわよ?」
 七瀬「あたしにかけてるでしょうが!」






28、『あるっていうの? その3』


 みさき「カレーを食べてる時間が1番だと思うよ」
 真希 「聞いてませんって」






29、『あるっていうの? その4』


 澪 『文字を書く練習するの
 真希「私が?」
 澪 『うんうん
 真希「……やっぱりやめておくわ」
 澪 『
 真希「(そんな丸文字、私は練習したくないのよなんて、言えるわけないじゃない……疑問符までちゃんと書いてるのに)」






30、『ぶーびーとらっぷ』
 美凪「……進呈」
 住人「おお、いつも悪いな…………痛っ!」
 真希「ひっかかったわね! カミソリレターならぬ画鋲レターよ!」
 美凪「作戦成功。ぶい」
 住人「くあ! しまった、油断した!」

 観鈴「封筒の中に画鋲は入らないと思うんだけどな……」






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